１、マルチーズの歴史・生立 ち

紀元前1500年頃までさかのぼるマルチーズの歴史。
人々から愛玩犬として親しまれてきたこの犬種は、他の犬種と比べて極めて特徴的と言えます。

そんなマルチーズの歴史をたどれば、まず名前の由来は、地中海のマルタ島からきたものとか。もっとも、現在のマルタ島では、このワンちゃんの姿を見かけることはありませんが、マルチーズの歴史をみるとき、やはり欠かすことはできません。

古くからのぼうえきの中継地であったマルタ島。

そのころの貿易商人たちの手によって、マルタ島に持ち込まれたアジア由来の小型犬を改良したのが、マルチーズの歴史のはじめだとの説があります。

もっともこの説に、確かな根拠があるわけではないようです。なにせマルチーズの歴史は古いものです。そのため、確かなことは解らないのも当然かもしれません。

いずれにせよ、貿易船の船員たちが船のなかで飼育されていたため、次第に貿易の相手国へと少しずつ広まっていったようです。

さて時は過ぎ、１８１３年、マルタ島がイギリス領へとなってからというもの、そんなマルチーズの歴史に大きな変化が訪れました。

というのも、マルチーズはイギリスの女王や王室貴族たちから寵愛を受ける愛玩犬となり、ヘンリー８世からエリザベス朝時代を通して、貴婦人たちから抱き犬として大変な人気を博していきました。

もちろん現代においても、世界中で高い人気を得ているワンちゃんでもあります。１９世紀、ヨーロッパで一大ブームとなったマルチーズですが、現代でもその人気は衰えておりません。

さて、では日本におけるマルチーズの歴史はというと、流行したのが１９７０年代にはいってから。
被毛の白が好まれる当時の傾向も手伝って、スピッツに次ぐ人気ものに。

そもそも犬は外で飼うのが当たり前の当時、小型犬であるマルチーズの登場によってはじめて、室内で飼育するというスタイルが確立されていきました。
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