10、紀州犬の健康管理
人間の場合、体から汗を出すことによって体温を調整することが出来ます。
ところが、犬たちは、その汗をかくことが出来ません。
そのためいつも口を開いた状態で舌を出し、そこで体温を下げているのです。
そんな犬ですから、夏場のお散歩や運動には気をつける必要があります。お散歩にせよ、運動にせよ、朝の涼しいうちか日が落ちかけた夕方を選んで行うのに限ります。
とくに紀州犬は寒さに強く暑さに弱い犬種です。
もともと紀州半島の山岳地帯で猟犬として活躍していた犬ですので、厳しい寒さに耐えられるよう白いダブルコートの被毛をもっています。
しかし、その反面、暑さには弱く熱中症にかかりやすいのです。
そのため、夏場の水分補給はもちろん、日中の強い日差しによって焼かれたアスファルトなどは、紀州犬にとっては大敵なので注意するべきです。
その一方、紀州犬には、やはり毎日の運動は欠かせません。
運動不足となるとそれがストレスとなり、そうなるとこの犬は攻撃的な性格となってしまいます。
この犬が人に噛みついたという事故では、こうしたケースが非常に多いのです。
さらに、この犬の健康管理という点からすると、アトピー性皮膚炎や円形脱毛層などの皮膚炎が多い犬として知られております。
これを予防するには、腸内環境を整えるアミノ酸の吸収が、スムーズに行われるようにしてあげることが大事です。
体の老廃物を速やかに体外へと排出するには、犬の新陳代謝を促進させるための食生活を心がけてあげることが大事です。