2、ダルメシアン犬の起源
ダルメシアンは、古くからヨーロッパの各地においてその存在が確認されていた犬です。それにもかかわらず、今もって正確な原産地が特定できていないのです。
この犬についてはさまざまな説があり、その中には、旧ユーゴスラビアのダルメシアン地方の土着犬であるという一方、クロアチアのアドリア海沿岸で飼育されていた犬が起源だとする説もあるようです。
このように、ようとして特定できない理由の大きなものに、この犬が古くからジプシーたちとともに旅をしていたからだと言われております。
ただ、ほぼ4000年以上も前のギリシャの彫刻にこの犬が彫られているという事実からすると、相当に古い犬種であることは確かなようです。
もともとは優秀な猟犬であったダルメシアン。獣猟犬として鳥猟犬として、そして回収犬としても活躍しており、また、牧羊犬や番犬としても従事していたという経歴を持つ、万能犬と言ってもよい犬なのです。
さらに、荷物などを積んだ馬車を先導するリード犬としての役割は、この犬にしか出来ない芸当でした。
何世紀にも渡って有能な万能犬として人間とともに生活をしてきたダルメシアンですが、今日ではそうした役割も終え、もっぱら人々を楽しませるコンパニオンドッグとしての地位に甘んじてる犬でもあります。